Auto Sシリーズの中でも異彩を放つHEXANON 45mm F1.6搭載のS1.6です。 元が大柄なだけにF1.6のレンズが付いてさらに大変なことになっていますがマニュアル操作も可能で ファインダーで絞りの指針が見えたりとなかなかよく出来ています。 翌年にC35が出たことを考えると、大きすぎて余り売れなかったのでしょう。 当然、このブログに載るぐらいですから其れなりに問題を抱えています 1、シャッター不動 2、二重増見えず 3、ファインダーひどい曇り 4、露出計不動 大体故障の目星は付いていたのでさくさく分解します。ジャンクカメラ定番コースです。 1、シャッター不動 シャッターが油で張り付き、動かなかったせいでした。この機種はシャッターが動かないと 巻き上げのロックが解除されないのでこういった状態になっていたようです。 レンズ周りのリングを外すとCdsのブロックが外れ、シャッターにアクセスできるのですが 前板を外さないと配線を上手く戻せないようで、元に戻すことが困難になります。 今回は無理やり元に戻しましたがあまり弄らないほうが懸命です。 絞り込みは一瞬なのですが、絞りが開放になるとき粘っているような動作をします。 他の個体がどうなっているのか分からないのですが、ちょっと気がかりです。 2、二重像見えず ここが曲がっていると露出計の指針が見えなくなったりするので要注意です。 同じように二重像の見えないS2を何台か見たので、ここの接着剤があまり良くないのかも知れません。 赤矢印が二重像縦、青矢印が横の調整ネジです。トップカバーを空けずともホットシューのカバーと ファインダー脇のネジ込みの蓋を外せばアクセスできます。 ついでに接眼レンズの上にモルトがあるので交換しておきましょう。 3、ファインダーひどい曇り ハーフミラー蒸着面の状態が悪く、いくら掃除しても薄曇が取れない状態でした。 このままでも使えないことは無いのですが、せっかくだから綺麗にしたいということで…。 これは緑色、アルミ蒸着、透過率22%のものです。念のため15%のシルバーも買っておきました。 比較用に買った携帯電話用のものよりはるかに透明度が高く良く反射もするので期待できます。 リューターなどで慎重に削るのが理想的ですが、くれぐれもガラスの破損にはご注意を。 自分も剥がしている最中にガラスを少し砕いてしまいました。見えない範囲なので問題は無いのですが。 ハーフミラーが外れたらピカールなどで磨き、蒸着を落とします。オキシドールで徹底的に磨くと 幸いにも曇りは消え、クリアになりました。後は蒸着面にマジックミラーを貼りつけ元に戻すだけです。 (この辺のノウハウに関しては、すきもの屋blogのferdiさんからアドバイスを頂きました。感謝!) はっきりと二重像も見えます。コニカ自慢の生きているファインダーも鮮明に蘇りました。 ファインダーの明るさはエレクトロ35シリーズより、気持ち暗いぐらいです。 素人仕事でここまで回復できれば万々歳といったところです。どんと来いハーフミラー劣化! 4、露出計不動 電池ボックスの中が液漏れで接触不良になっていたせいでした。この機種の電池ボックスは2重底なので こういったことはよくあるようです。電池ボックスが特殊な構造のためアダプターの自作には一工夫要します。 自分の場合めんどくさかったのでV625Uのストックを入れちゃいましたが。 最近、カメラを弄ってばかりです。そろそろ写真も撮らないといけませんね…。
by hakuto-yu
| 2009-12-18 00:35
| 写真・写真機
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